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消防署が出動する災害にはどんな災害があるのか

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火災以外にもある様々な災害

 

こんにちは、健二です。

 

あまり消防に詳しくない人が消防車が出動しているところを街でみかけると

 

「火事かな?」

 

と思うと思いますが、消防士が出動する災害は火災だけではありません。

 

そこで今回は消防署が出動する災害の種類についておおまかに書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

消防署で対応する災害について

 

「消防署で対応する災害はなにか?」

 

と聞かれればたくさんありますが私だったらこう答えます。

 

「全部。」(笑)

 

あまりにも大雑把すぎますが実際そうなのです。

消防署では119番で要請されたらいたずらなどでなければ基本的になんでも出動します。

 

でもそれだと何にも参考にならないので今回は代表的な災害を挙げていきたいと思います。

 

 

 

1.火災

 

 

消防士が出動する代表的な災害といえば「火災」ですね。

 

火災と聞いてまず第一に思い浮かべるのは一般住宅が燃えているような情景が思い浮かぶと思いますが、これを一般的に「建物火災」といいます。

 

それ以外にも「車両火災」「林野火災」「航空機火災」「その他の火災」など種別があります。

 

それからさらに細分化されていろんな呼び方が各消防本部でされていると思います。

 

消防署の分ける種別としてはこう分けられていますが、住民に伝えるとなるとあまりパリッとしないのでこう説明するのが良いと思います。

 

 

消火器の表示に「A火災」「B火災」「C火災」とあるのですがその内訳説明したいと思います。

 

「A火災」

 

A火災とは普通可燃物の火災のことで、普通可燃物とは木材や紙などを指します。

まあ木材や紙みたいな燃えやすそうなものの火災を「A火災」と覚えてください。

 

消火には水での冷却や粉末消火器等での窒息消火が有効です。

 

 

「B火災」

 

B火災とは別名「油火災」といいます。

食用油等の火災はもちろんB火災ですが、ガソリン等の引火性液体の火災も「B火災」と呼ばれます。

 

消火の際に水を使用してしまうと油が表面に浮いて火災が拡大してしまう場合がありますので注意が必要です。

 

「C火災」

C火災とは「電気火災」のことです。

コンセントプラグや電源コードの半断線等が起因で起こる火災のことです。

 

下の動画で半断線をわかりやすく説明してくれています↓

www.youtube.com

 

 

消火の際に水を使用すると感電の恐れがありますので窒息消火が有効でしょう。

 

 

 

 

ここでは火災に関する「キホンの”キ”」を書かせていただきました。

火災に関する知識はまた別の記事で詳しく書いていきたいと思いますのでお待ちください。

 

 

 

 

2.救急

 

 

次に救急です。

消防署で出動する件数が1番多いのが救急で、最近では救急隊だけでなく消防隊も一緒に出動する「PA連携」が多いです。

 

救急では突然具合が悪くなってしまう「急病」や、一般的な打撲、骨折等の「一般負傷」、自動車等での事故の「交通」などの種別で出動することが多いでしょう。

 

あまりあってほしくはないですが「自損」(自分で自分を傷つけること)や「加害」でも119番での要請があれば出動します。

 

 

 

3.救急救助

 

一般的に救助隊が出動する救助事案は「救急救助」と呼ばれています。

その名の通り救助隊が救出した後は、救助された方の状態が良くないこと少なくないので救急隊も同時に出動します。

 

「交通事故」や「建物での閉じ込め」「(マンホール等への)落下」「ガス事故」あとは「水難事故」など一般の方が対処できない危険な状態や特殊な機材が必要な場合に救助隊が出動する必要があると考えて良いでしょう。

 

 

 

4.警戒

 

 

火災ではないが火災に移行する恐れがある場合で火災を予防するためにする出動を「警戒出動」といいます。

 

具体的にはガソリン等の漏洩(交通事故など)や建物内でのプロパンガスや都市ガスの「ガス漏洩」などが火災に移行する恐れのある状態といえるでしょう。

 

 

 

5.その他の災害

 

 

基本的には上で挙げた4つの分類に分かれますが、消防は呼ばれれば基本的になんでも出動します。

道路冠水や倒木、あとは「犬や猫を助けてほしい」などのアニマルレスキューもあったりします。

 

 

 

 

まとめ

 

 

消防署では人が助けを必要としている状態や危険な状態では基本的にすべて出動します。

様々な災害に対応するために様々な知識が必要なのが消防の特徴といってもいいでしょう。

 

日常に隠れている危険に少しでも目を向けてみると現場で役立つような発見があるかもしれませんね!