若手消防士の備忘録

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24時間勤務だからって24時間働いているわけではない 昼夜問わず出動する消防士の勤務時間ってどうなってる? 

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24時間勤務だからって24時間働いているわけではない

 

 

こんにちは。健二です。

 

前回は消防署の勤務形態についてお話しましたが、今回は実際の勤務の内側をのぞいてみたいと思います。

 

朝でも昼でも深夜でも消防士たちは災害があれば出動します。

確かにいつでも出動できる状態で24時間いますが、決して24時間ぶっ続けで働いているわけではありません。

※さすがにぶっ倒れます(笑)

 

災害出動だけでなく消防士は住民へ防災訓練などの訓練指導、予防広報活動もしなくてはならないし意外と事務処理も多いのです。

そんな消防士の1日について今回は触れていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

目次

 

 

 

1.消防署の1日(一例)

 

 

それではまず消防署の1日の流れの一例あげてみたいと思います。

 

消防士の勤務は基本的に

 

8時30分~翌8時30分

の24時間です。

 

その24時間にどのような業務があるのかを時系列にそって紹介していきたいと思います。

 

ちなみに消防署は基本的には同じことをしますが、自治体ごとに仕事のしかたや細かい内容は異なってきますのでご了承ください。

 

 

8時20分 出勤

 

8時30分に仕事が始まるのでそれまでに執務服に着替えて防火服等の個人装備を整えていつでも出動できるような状態にしておきましょう。

 

 

8時30分 勤務交代 申し送り

 

勤務交代の時間です。

消防署ではこれから勤務をする隊(人)を「上番」反対に勤務を終える隊(人)を「下番」といいます。

消防署の出動隊は隔日勤務なので前日など休みだった時に何があったのかを把握するため下番の人に事務進行具合などの業務に関する内容を聞いておきます。

この下番から上番への引継ぎを「申し送り」といいます。

 

隔日勤務についてはこちらの記事で説明していますのでご参照ください↓↓

 

fireman-shouboushi.hatenablog.com

 

 

9時00分 車両及び機械器具点検

 

1日の業務内容を確認後、まず消防車や救急車といった災害に出動する車両(緊急自動車)と災害で使用する資機材の点検を行います。

車両や資機材に不備があって動作不良などがあったり、資機材自体が紛失していたりすると災害で人を助けることができません。

そのため車両に乗っている資機材のすべてを確認する必要があります。

 

消防車や救急車はおおよそ1時間もあれば終わると思いますが、資機材の多い救助工作車などはやはりそれ以上かかることも少なくはないでしょう。

 

なお、資機材に触れることで使用方法を覚えたりと訓練にもなります。

個人的には点検は最高の訓練だと思っています。

 

 

10時30分 学校や事業所に消防訓練に出向

 

住民へ訓練指導のために学校や事業所に出向します。

一般的に事業所等で行われる避難訓練などの消防に関する訓練は消防訓練と呼ばれています。

 

 

12時00~13時00分 お昼休憩

 

1時間のお昼休憩です。

出動等がなければこの時間に昼食を取ります。

 

 

13時00分 午後の業務の確認 訓練準備等

 

お昼休憩が終わったら午後の業務の確認を行います。

検査や住民への訓練指導がなければ訓練を行うことが多いでしょう。

そのための訓練準備を行います。

 

 

13時30分 訓練

 

訓練を行います。

内容としては沢山ありますが入職1年目の若手職員が最初に実施するのは「放水訓練」「結策訓練」「BLS]「三連はしご取り扱い訓練」などでしょう。

災害のパターンなどはほぼ無限大にあるため「訓練に終わりはなし!」ですね。

 

 

15時30分 無線試験

 

決まった時間に無線の試験があります。

災害現場で指令センターと連携を取るために消防は無線を使いますがその無線の試験を行います。

 

16時00 事務処理

 

新築の建物や消防訓練等の届出を処理します。

事務処理が特になければ訓練してもよいでしょう。

 

 

18時00分~19時00分 夕食

 

休憩時間です。

食事はお弁当、出前等様々ですが、時間になる前(17時頃)にご飯を作消防本部もあるでしょう。

 

 

19時00分~22時00分 訓練or事務処理(入浴)

 

夜の時間は基本的に事務処理や訓練、勉強等を個人で行うことが多いでしょう。

また、消防署にはおふろがあるので順番に入浴します。

 

「仕事中に風呂!?」と思うかもしれませんが「さっぱりとした消防士」「あぶらギトギトの消防士」どちらに助けてもらいたいかという住民の立場になればわかりますね(笑)

 

 

22時00分~翌5時30分 仮眠(内2時間勤務)

 

深夜の時間は仮眠時間です。

交代で起きて事務処理や駆け込みの救急などに備えます。

 

 

5時30分~8時00分 起床 掃除 事務処理 申し送り事項の確認

 

消防署の朝は早いです。

交代に備えて庁舎や車両の掃除等を行った後に事務処理をまとめて申し送りに備えます。 

 

 

8時30分 勤務交代

 

上番に事務を申し送って勤務終了です。

これで長い1日が終わります(笑)

 

 

 

以上が消防署での1日になります。

以外と時間には余裕があると思いますよね。(笑)

ただし、これは災害がなかった場合です!

 

次に災害出動について触れていきたいと思います。

 

 

 

 

2.災害出動について

 

消防署の勤務中の災害出動は多い日もあれば全然ない日もあります(救急は多いです)。

災害が指令センターに119で入ると出動指令が消防署の庁舎内に流れます。

 

業務中や訓練中、食事中や仮眠中、お風呂に入っていても指令が流れたら出動しなければなりません。

 

正直シャンプー中に指令が流れると「マジかよっ!!」ってなります(笑)

急いで体を流して拭いて、着替えて出動して出動中に流し切れなっかったシャンプーが目に入ってちょっとした災難になったこともあります。

 

しかし!助けを求めている人が現場にはいます!

シャンプーなんかに負けている場合ではないのです!

 

どんな時でも出動するということを覚えておいてください。

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

 

今回は消防署での1日を書いていきましたが「災害について」のところですこし脱線してしまったので災害については改めて詳しく書いていきたいと思います。

 

 

これを読んでいるあなたが1年目の消防士又はこれから入職する方であれば最後に一言いいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャンプーは流してから出動しよう!

 

 

 

おわり。